デッドエッジラジオ 3手目 スパイファミリーと現実世界とクリエイティビティーと
デッドエッジラジオ更新しました
皆さんいかがお過ごしですか?デッドエッジラジオ3手目を公開しました。
SPY×FAMILY[92話]を読んでのエピソードです。
SPY×FAMILYにみる戦争の要素
2023年10月7日にパレスチナ・イスラエル戦争、2022年2月24日ロシアによるウクライナへの侵攻。
「戦争」というファクターが物語世界において重要な役割を果たしているこの作品においては同時代のこうした動向と全くの無関係ではいられません。
前回の91話も戦争の影が濃い回でした。作者本人が意識的に取り上げているかどうかは今のところ不明ですが、「戦争」という要素が作品の中で存在感を増してきました。
こうした濃くなりがちな話を適当な濃度で、現代の読者も共感できる形にまとめ上げる遠藤先生の手腕には脱帽です。
現代的なテーマが複数扱われたSPY×FAMILY[92話]
「戦争」のほかにSPY×FAMILYの物語世界を構築している重要な要素の一つ「家族の新しい形」に関しても今回は扱われています。
[90話]から投入された新しいキャラクターのオーセン夫妻。
お隣に越してきた老夫婦ですが、作中ではこれからアーニャにとっての祖父母に当たる役割を担うのではないか、と思われる描かれ方がなされています。
「子育てに血縁は必須か?」
ロイド、ヨル共に両親とも他界。もともと血縁によらない同居世帯であったフォージャー家ではありますが、父方・母方ともに2親等以上たどれない家系になっています(今のところフォージャー家の構成員からたどれる血縁者はヨルの弟のユーリのみが存命)。
[92話]では、単に住居の立地における「お隣さん」にとどまらず、期末テストに向けての勉強の面倒を看るなど、アーニャの成長に重要な役割を果たしていく様子が伺えます。
また、元・大学教授という来歴もありそうですが、老齢がかもしだす勉強に対するゆとりある態度もロイドと対比する形で効果的に描かれています。
「子育てに血縁は必須か?」「子供の成育には家族のみが関わるべきか?」といった問題についても考えさせられるところです。
「家族の新しい形」「戦争」といった現代においてクローズアップされているテーマが扱われるSPY×FAMILYには今後も注目していきたいところです。
次回のデッドエッジラジオの公開は1月9日(火)15:00の予定です。お楽しみに。
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